2008年5月14日水曜日

"Narrow Stairs" by Death Cab For Cutie

久しぶりにリリースされたDCFCの新作。

まとめると、バンドとして、新境地へ向かっていることを
示すようなアルバムという印象。
もちろん、今までの卓越したソングライティングは健在だし、
DCFCらしい音なのだけれど、これまでDCFCといえば、
「爆発的なメロディー」+「インディーギターサウンド」が特徴で、
そこがリスナーに支持されていたところだと思うんだけど、
今回はその目だっていた箇所が少し変わったような印象。

いわば、今までのEmo的要素が減って、聴きこむことで味が出てくるような
楽曲が増えた気がする。今までの1曲で完結するような
即効性の強い曲は若干影を潜めていて。
Teenage Fanclubが"Bandwagonesque"の後に"Thirteen"をリリースした時のような、
「良いんだけれどなんだかなぁ~・・・」って気持ちになる。
TFCの場合は、結局Thirteenがベストになったわけで、
そのあたりを考慮すると、このアルバムも聞いていくと
化けるのかもしれない。

それから、前作"Plans"では、よりポップなアレンジが目立ったが、
今回は"Transatlanticism"以前のロック的アプローチが
若干復活したのは、嬉しいところ。それでも、ギターノイズ
が目立つ曲は本当に減ったなぁ。。。

1、2曲、キラーソングがあるとすれば、これまでのアルバムの中で
個人的にもベストなアルバムと間違えなく言える内容ではあるが、
若干地味な感は否めない。それでも、アルバムとしてはDCFC至上
もっとも完成度の高いと思う。

個人的には、5曲目の"Cath..."以降の流れがとても心地よいなぁ。


Narrow Stairs
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